収穫

10月12日、葡萄の収穫に行ってきた。場所は、山梨県勝沼町にある鳥居平(トリイビラ)の畑。当日は晩熟品種の収穫ということで、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドが対象。先月はメルロの収穫だったが参加できず、今回は張り切っての参加。

とあるワイナリーの栽培クラブの年度会員ということで、今年の第2期から参加している。初回は5月で、それから半年で収穫を迎えたことになる。参加は自由、私はイベントも含め月1回のペースで参加。葡萄の成長の早さに驚きながら、ワイン栽培の面白さ、難しさの一端を体験している。

今回の収穫への参加は55名(会員の半分弱)。朝6時集合には気温が10℃を割る寒さだったが、冷たく澄みきった空気に凛とさせられる。


200810211.jpg作業は、先ず、カベルネの収穫から。垣根式に植えられた苗木から2本のメインになる枝を張り、そこから1本につき15~20cm間隔で6本の枝が伸びるよう剪定。葡萄はそれぞれの枝の下から2房ずつと収量を制限し育ててきたもの。夏に雹で傷ついた実を1つずつ取り除いたりしてきたものだが、それでもなかなか全ての粒がワインに使えるものになってはくれない。
病気やカビに冒されているもの、成熟不良のものを鋏で落としていく。一つ一つの房を手にしては粒を選びながら切り落としていく作業は、動きもなく、ただただ地道。気温が低いうえ葡萄それ自体も冷たく、体と指先とから冷気が伝わってくる。私はどちらかというと寒さには強い方なのでシャツで作業していたが、会員の方には完全防寒の方々も。
そして、皆が皆、蟹を食べている時のように黙々と房に鋏を入れ、いらない粒を落としていく。
落としていく粒は、晩腐病や灰色黴病といったものが主となる。貴腐ワインを作る貴腐菌がついて萎んでしまっているものや、萎んでいなくとも果皮が薄くなって直ぐに割れてしまうもの。時々、ピュッと果汁の攻撃を受ける。黴が毛羽立っているものは、鋏を入れると毛羽がフワッと飛び出してくる(黴がかかっても大丈夫ですか、と質問も出る)。
また、カベルネなどの黒葡萄は熟すと黒くなるが、黒くならずに赤みが差したままになっていたりする(みんなはデラウェアと呼んでいた)ものも落とす対象。たわわに実っていても、赤みの差しているものもあるし、房の中を覗いてみると色づいていない粒も多々ある。
落としていくと、1/3より少なくなってしまう房も意外とあったりするし、少ないながら房ごと駄目なものもある。

 

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寒さを体に感じながら作業を進めていく。途中、暖かいお茶を飲んで暖もとりつつの作業。
次第に陽が差し始めると素晴らしい秋晴れとなり、早朝の青い色の景色から、山の稜線もクッキリと深まる緑が目に気持ち良く映るようになってくる。

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その頃には、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドの収穫に取りかかっている。試しに食べてみると、それぞれの品種の味がしっかりとしている。フランはカベルネに比べるとやや瑞々しさや甘みが強め、プティ・ヴェルドは名前の通り小さくて壊れやすい果実。山葡萄みたいな粒だが、真っ黒く、酸味とコクがしっかりとしている。

手入れを行いながらの収穫は10時過ぎまでかかり、今年の総収穫量は3トン弱だったとのこと(昨年は、約4トンだったそう)。
先月のメルロは手による除梗(房から果粒をとり、果梗をとり除く作業のこと)だったが、今回は他の葡萄の収穫・作業スケジュールが重なり、除梗破砕機を使った通常の仕込みとなる。手除梗をやってみたかったので、やや残念だったが、収穫に気合が入っていたらしく、メルロの時よりも時間がかかったとのことで、丁寧な収穫による醸造が期待できるものとなったのでは。

今回収穫した葡萄がワインとなって出てくるのは1年半~2年後。ちょっと楽しみができました。

西郷


2008年10月21日
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