2月のBGM 「宵の明星」
前にも触れましたが今夕方西の空には金星が煌々と輝いています。今月20日が最大光期-4等星の光を放ちます。でもその後1ヶ月以上はその輝きを楽しめますから、ぜひとも夕暮れの西の空を眺めてみてください。今年は7月22日の日食を始め天文イベントが色々あります。ふっと夜空を眺める。そんな時間を持ちたいですね。
今月は冬を意識して選んでしまいました。ちょっと寒い曲もありますが、いかがでしょうか。
1、ハイドシェック・子供の情景、子供の領分《エリック・ハイドシェック(pf)》
孤高の天才ピアニストと呼んでも良いでしょうねエリック・ハイドシェック。伝統に囚われなく、思うままに生き生きとした表現が心情のピアニストです。子供と名の付く曲をテーマに選んで演奏しています。シューマン「子供の情景」、ドビュッシー「子供の領分」、ラヴェル「マ・メール・ロア(マザー・グース)」などが入っています。ちなみにハイドシェックはドイツ語読み、フランス語ではエドシック。シャンパンのエドシックとは元は関係が有ったらしいのですが、今は無いとのことです。
2、 シェーンベルク、浄夜、ペレアスとメリザンド《カラヤン指揮ベルリンフィルハーモニー管弦楽団》
シェーンベルクをザ・クレインでかけるのはもちろん初めて。現代音楽と言う袋小路の世界を12音技法で作り出した張本人。でもこの2曲はそこにはまる前のロマンは後期の濃密な世界を現しています。浄夜、弦楽合奏でやはりロマンが崩れかかった時の詩人メーテルの詩に曲を。「彼女が妊娠をしていて、それがどうも僕の子ではないみたい。でも彼女が好きだから、僕の子として育てるんだ。」そんな会話を寒い月夜の晩に話しましたと言うもの。(身も蓋も無い言い方ですね。)カラヤンとベルリン煌くストリングスが思いっきりベタベタな演奏をしています。
3、カプリッチョ・ヴァイオリン名曲集《ルノー・カピュソン(vn)ジェローム・デュクロ(pf)》
フランス若手天才ヴァイオリニスト、ルノー・カピュソン。ステレオタイプと言う言葉あまり好きじゃないのですが、彼の演奏はまさにイメージするフランス人そのもの。軽やかでしゃれていてどこか小粋で。この感覚どうしても日本人の若手には生み出せないようです。耳を傾ければ必ずどこかで聴いた曲が含まれています。
4、シューベルト 歌曲集「冬の旅」《イアン・ポストリッジ(br)レイフ・オヴェ・アンスネス(pf)》
散々迷いましたがやはり選んでしまいました。私の最も好きな歌です。独りの青年が振られて真冬の朝(ドイツですから暗くて寒いでしょうね。)村を旅立ちさまよい歩くと言う話です。今ドイツ歌曲を歌わせたら最高の表現者ポストリッジがダイナミックから繊細な表現まで自在にでも音楽のなんたるかを知るピアニスト、アンスネスと。

5、ベートーヴェン、交響曲1&2番《ゲオルク・ショルティ指揮シカゴ・シンフォニーオーケストラ》
なんと先日、ここバー・ザ・クレインにシカゴ・シンフォニーのトランペッターが来たのです。そして滞在中毎日のように、仲間も引き連れて。テクニックでは世界でもナンバー1のオーケストラでしょう。それに敬意を表してシカゴ・シンフォニーの録音を選んでみました。オーソドックスにベートーヴェンのシンフォニーを。指揮者もシカゴの一時代を築いたショルティで。






